安宅 陽果 Haruka Ataka

物語を紡ぐ

Weave a story

素材:編み機、毛糸、Arduino、モータ
Knitting machine, Yarn,Arduino, Motor

本作品は⾳を感知すると、編み機が動き、⾳をマフラーとして編み込んでゆく作品です。⼈の声や⾵の⾳など⽣活の中に存在する⾳はいかなる⾳であってもマフラーとして編み込まれて⾏きます。⾳は、⽣活の中の様々な場所に常にあります。

また、演劇や演奏会における⾳の存在は、鑑賞者をその世界観に惹き込む上での重要な要素の⼀つと⾔えます。近年、リモート会議やバーチャル観光など、その場に居なくとも体験できることが増えてきました。けれども⼈とのつながりや経験などには、その場にいることでしか得られないものがあると思います。だからこそ⾳というものの存在は、⼈間を形成する上で⼤切なものだと考えています。

マフラーを編み込んでいく編み機は、⼈の経験の積み重ねを表しています。それはまるで地層のように⼀層ずつ編まれていきます。⼀瞬の積み重ねで、今があること、時間を誰かと共有することの価値をこの作品で表現しました。