濱野 桃圭 Momoka Hamano

love someone

素材:アクリル、スチールウール
Acrylic, Steelwool

価値観や性の多様性が進んでいる社会ですが、認められないことや思うようにならないこと、分かり合えないことはあります。
しかし、愛の形は生まれ続けています。
この作品は、愛や恋など見えない思いを形に残す、目で見ることが人にもたらす可能性について考えました。
愛する人と同じ気持ちや価値観でいる幸せ、これからを明るく思う気持ちという普遍的な希望を感じることができるはずです。
例えば、LGBTQなど複雑な理由をもった人、恋愛で困難や諦めを感じている人などに向けます。
灰をテーマにした、これからの恋人の永遠を願う恋人たちに向けた儀式を提案します。
スチールウールのバラは火をつけると、火花を出して激しく燃え、後に黒い灰を残します。
その過程は、恋は燃え尽き、そして愛が残ることを象徴します。
思いが変わったとしても、花が燃え尽きた後の灰が喪失感や空虚感ではなく、2人の根底にある変わらない気持ちを呼び覚まします。
この作品は黒であることが重要な意味を持ちます。
瞼を閉じて考え込む時、つまり黒をみる時、人は真実を見ようとします。
黒を見る時、それは真実に近づこうとするひたむきな一歩なのです。