畦地 拓海 Takumi Azechi

EQUALITY

素材: 柘植、漆、金箔、ガラス、ブロンズ、和紙、ドライコンクリート、アイロンビーズ
Boxwood, Lacquer, Gold leaf, Glass, Bronze, Japanese paper, Dry concrete, Iron beads

 歴史、技術、または流行りや物珍しさ等、様々な視点や情報によって変容するモノに対する価値観には、疑念を抱かざるを得ません。その中でも本作品においては、「技術と素材の持つ価値」に着目しました。

私たちは、普段から目の前にあるモノに対峙した時、色や形、素材、技術等、それを構成する要素を認識することによって、それが何であるか、高価なモノなのか安価なモノなのか、古いモノなのか新しいモノなのか、様々な価値を見出していきます。

本作品では、あるモチーフを様々な素材に置き換えて構成し、等しい条件下で並べて展示しています。素材やそれに伴う技術が置き換えられたモノは、何が同じで何が違うのでしょうか。使用されている素材に価値がある、高い技術が用いられている等の要素以外に価値、また言い換えるとするならば、曖昧ではあるが好意や魅力を感じる要素はどこにあるのかを鑑賞を通して問いかけたいと思います。